top


コンサルタントに不可欠なDNA=経営者マインド

大学を卒業して、就職した(株)船井総合研究所。
大阪・梅田の繁華街の外れにある、
この茶色ビルの7階と8階がフロアでした。

正面には、ちゃんとした出入口があるけど、定時の開閉。
だから、正面出入口を使うのは、ランチのときだけ。
夜遅くまで仕事して、
泊まり込みが、週に2日程度あるので、
この裏側が、コンサルタントの卵の若者達にとっての「メイン出入口」でした。

船井総研には、こんな定説?があり、
新入社員の私に、先輩が教えてくれました。

【船井総研では、経営者や商売人の子供でないと、使い物にならない】
【サラリーマンの子供で、大成したコンサルタントは、いない】

現に、古くから船井総研と取引のある会社の社長さんからは、こんなことも言われた。
「中西君は、どこの会社のご子息なの?」
「えー!?中西君、商売人の息子じゃないの?それなのにフナイさんに入社したの??」
「あー、それは・・・・、大変だねー、苦労するね~・・・・」
※それほどの激務であり、フナイで、耐えられず、モノにもならなかったとき、
 帰る実家があれば(経営修行をさせてもらったと思えば)
 その数年間は無駄にならない。という意味が、ここには含まれている。

 
私は、サラリーマンの息子である。

この「定説」に対して、反発していました。
「アホ、ボケ!なにゆうとるねん、ジジイ!」
「そんなもん、今までの小者どもの話やろ、俺は、違うんや。」
「てか、今頃、そんなこと言うな。じゃあ、そもそも、俺を採用したヤツが悪いやろ!」
「ふん、俺に、経営者の子供以上の才能を見出だしたから、採ったんやろーが」

世間知らずで生意気盛り、
そして、弱いからよく吠える22歳は、そう抗っていた。
で、「まあまあ」って、なだめてくれる、良き同期がいた・笑

「どうして、サラリーマンの息子ではダメなんですか?」と、先輩に質問する。

レベルの低い人たちは、こう答える。<前例&他人依存権威主義>
「前から、そう言われてるから」
「役員の●●さんが、そう言ってました」

ちょっとコマシな人物は、こう言ってくる。<現象論>
「一線で活躍している、○○さんも、○○さんも、経営者の子供でしょ?」
「あー、○○さんは、例外かー。でも、この先、どうなるかわからないし・・・」
中西「××さんは、ご実家が有名な老舗ですけど、ピンボケで、サボり魔ですよー」笑<反例>

それなり腕の立つコンサルタントは、こう答えていた。<原因論>
「コンサルタントは、経営者が相手だから、
 経営者の気持ちがわかる人でないとダメ、
 サラリーマンの子供には、経営者の気持ちがわからない」
「両親が一生懸命、働く姿を見て育った商売人の子供は、やっぱり違う」

つまりは「経営者マインド」が、備わっているかどうかが問題だ、と言う。
確かに、そうかもしれない。
が、この程度の答えまで。

現象・原因を、理論的・体系的・原理的な裏付けを用いて
前回のブログ「DNA」「環境」のように、
説明してくれる(私のような)先輩がいたなら、きっと納得できただろう。
私は、もっと早めに「経営者マインド」を、持つことができたかもしれない。

(つづく)


受け継がれる血脈。ヒトの一生は、DNAと環境と自らの努力

競馬をすると「血統」にも、視野が広がる。

スピードがある馬の子供は、やはり、スピードがある。
スタミナがある馬の子供は、やはり、スタミナがある。
病気や怪我に強い、弱い。も、受け継がれるし、
馬体のサイズや毛色も、受け継がれる。
時々、例外も出てくる。これがまた、面白い。

父系の血統を重視する理論が、サイアーライン(メールライン)
・父
・父の父(=父方の祖父)
・母の父(=母方の祖父)の特性が、確実に引き継がれる。

一方、母系を重視する理論もある。
ファミリーライン(メアーライン)という。
仔馬段階で「走りそうな馬」を買うときは、ここを見るほうが、確実だと言う。

ヒトの一生は、
「DNA」と「環境」と「自分の努力」によって、決まる。
3つの割合は、当然「自分の努力」の量により、変動する。
努力しなければ「DNA」と「環境」に支配される。
その努力すら「DNA」と「環境」に支配されている。という論もある。

血統とは「DNA」である。
ヒトの場合も、
身長、骨格、顔つき、肌の色、、様々な影響を受ける。

自分の父、母が、
どんな人柄で、どんな特徴を持ち、何を生業としていたのか?
さらにその父母も、かなり大事である、
つまり両方の祖父母は、どうであったか?さらにその先は??

ヒトの場合も、
馬と同じく、確実に、影響を受けていることがわかる。

色んなヒトに、ヒアリングした結果、これは、ほぼ当たっている。

そのDNAを、ちゃんと理解し、
大切にして、生きてゆくと、成功する。
自分の代でかなわなくとも、
その先の代が成功する素の「血筋」を、今、作っている。と考えることもできる。

・・・・
先日、
クライアント先・出店の交渉相手となった、某スーパーのテナント開発部門の女性。
「本当は開発じゃなくて、鮮魚売場が希望なんです」とのこと。
中西「珍しいですね~、開発のほうが人気ありそうなのに」
女性「魚とかさばいて、お客様にお渡ししたくて、スーパーに入社しました」
中西「もしかして・・・お父さんや、お爺さんに、それ関係の人がいますか?」
女性「そう言えば・・父方の祖父が北海道のホッケ漁師でした!」

ほら、やっぱり。。
また、この原則、当てはまったな・笑

・・・・
昔、付き合ってた女の子。。
おじいちゃんが、刑務所の看守。
そう言えば、監視力がパンパなく凄かった・笑

 
前も書きましたが、
経営者のご子息は、血統に裏打ちされた「良血馬」である。
商売のセンス、肝っ玉。
ものづくりへの造詣。人をまとめる力。進取の気性。
こうゆうことを知り、
自分の努力の幅を広げ、才能を開花させてもらいたい。


統計学「大数の法則」とダービー馬

競馬には「ダービー馬は、ダービー馬から」という格言?のようなものがある。

ダービーを勝てる馬は、
父親がダービー馬である確率が高い。というものである。

直近20年のダービーで、
この格言通りになった確率は、20分の11(55%)

ちなみに、他の3冠レースの場合・・・
※「皐月賞馬は、皐月賞馬から」の確率は、20分の7(35%)
※「菊花賞馬は、菊花賞馬から」の確率も、20分の7(35%)

この「ダービー」格言は、まずまず、当たっている、と言える。

実は、今年のダービーに、
この格言の「申し子」のような馬が出走していた。
「ドゥラエレーデ」という馬である。
父が「ドゥラメンテ」 <2015年・ダービー馬>
その父(祖父)が「キングカメハメハ」 <2004年・ダービー馬>
母の父(祖父)が「オルフェーブル」 <2011年・ダービー馬>

どこをどう切っても「ダービー馬」の血である。
成績は、それほどでもないが、
史上初となる「3代にわたるダービー制覇、血の覚醒」に、ひそかに期待が集まった。

が、なんと、
ゲートが開いた瞬間、騎手を振り落としてしまった!
失格である。

2023年のダービー、
もうひとつのちょっとした事件である。

 
お馬さんを愛しているけど、
馬券を買うことは、ほとんどない。

普通の人間は、やればやるほど、
JRAの取り分が25%で、
自分の賭けた金額の75%だけが戻ってくる。という、
統計学「大数の法則」に、逆らうことができないことがわかっているからである。

賭け事・ギャンブルに、お金と時間を使うなら、
自分と自分の仕事に、お金と時間を使うほうが、
圧倒的かつ確実にリターンが大きいことも、わかっているからである。


科学か、物語か。

「超特急」キーストン、
「流星の貴公子」テンポイント、
「関東の刺客」ライスシャワー、
「異次元の逃亡者」サイレンススズカ、
そして、今回のスキルヴィング。

競馬レース中の故障(大怪我)が原因で、
「死に至る悲劇」に見舞われた名馬たちである。

YOUTUBEは、すごい。
TV中継では、スキルヴィングの悲劇の場面は、
衝撃が強すぎて、一瞬だけしか映らなかったが、
現代、YOUTUBEでは、全てのシーンを見ることができる。

スキルヴィングは、
何とかゴールを過ぎ、騎手のルメールが背中から降りた後すぐ、
もんどりうって、ドサッと倒れる。
まるで、騎手が安全に降りるまで、倒れることを我慢していたかのように。
騎手を乗せたまま、巨体が倒れたら、騎手の命さえも危ない。
ルメールは、ゼッケン番号と鞍と腹帯を外してやり、
首すじ、顔をなでてやる。(ルメール、やっぱり、いい奴だーー。騎手の根本をみる)

昔、キーストンは、
直線で、骨折して、転倒。山本正司騎手は、落馬してしまいました。
脳震盪を起こして、動けない山本騎手のもとに、
まだ動く3本の脚で戻ってきて、鼻を押し当てて、気遣うようにそばにいた。

サイレンススズカに騎乗していた武豊も、
「痛みを我慢して、落馬しないように、動いていたことがわかる」と語っている。

人と馬の絆を語る、心あたたまるエピソードである。
個人的には、とても好むところである。

が、
馬に人を気遣う「心」があるのか?
それとも、
科学的視点から、馬の「本能」がそうさせるのか?
=どの馬でも、誰が乗っていても、同じ動きをするのではないか?

馬の本能行動に、人が後から勝手に意味づけや「ストーリー」をつけたのではないか?
などとも、考える。
・・・・
性格、悪いですよねー・笑
が、そうでないと、つまりは「真実は何か」に興味がないと、
本当に売上を上げるコンサルタントはやってられない。
これ系の事象を、涙の感動美談。としてとらえ、伝えるコンサルタントは、
単なる「講演屋」、もしくは、ロクなのがいない。

 
私が、小学校4~5年生くらいのとき、
母親に怒られ、「理不尽だ!」と感じ、
2階の部屋で、ひとり泣いていたことがある。
そこへ、飼い猫・トム君がやってきて、
おでこと髪の毛の境目の部分を、ペロペロなめてくれた。
「オレの気持ちをわかってくれるのは、トムだけや」
ピュアだった中西少年は、そう結論づけていた。

が、今、中西親父は、考える。
涙と汗のまじった成分が、そのあたりに蓄積されていて、
猫のトムには、それが美味しかった可能性が高いのではないか。。
本当に彼は、泣いている人を心配したのか?

「そうか、トムがそんなことしてくれたんかー、良かったやん」
と、私が泣く原因となった母親こそ、
本当に、心から、心配してくれていたはずである。


「青葉賞」と「差し馬・追込馬」と、競馬ファン ~幻のダービー馬に捧げる

このブログで、何年かおきに題材となる
競馬「日本ダービー」の季節となりました。

競馬・三冠レースは、3歳馬限定。
牡馬(オス)にとって一生に1度のチャンス。
三冠レースとは、
1) 4月の「皐月賞」
2) 5月の「ダービー」
3)10月の「菊花賞」の3つ。

「ダービー」は、4月の1冠目・皐月賞に出走してから、
ダービーに向かう、いわゆる「皐月賞組」が、勝つことが多い。

皐月賞に出なかった馬。
つまりは、仕上げや、成績の面で、皐月賞に間に合わなかった馬が、
ダービー出走の権利を得るためのレース、
それが「青葉賞」です。
青葉賞は、ダービーと全く同じ「東京2400m」で、ダービーの約1か月前に行われる。

競馬好きのオヤジたちは、
毎年、この「青葉賞・勝ち馬」に、夢を見る。
★三冠レースの1冠目「皐月賞」に出ることができず
 「裏街道」を、遅れて歩んできた馬に、強いヤツがいるんじゃないか!?

★「皐月賞組」との「勝負づけ」が、未だ決まっていない馬である。
 未対戦。だから、勝つ可能性がある!

★いやそれどころか「皐月賞」には目もくれず、ダービーを勝つためだけに鍛えられ、
 東京2400mに照準を合わせ特化した、凄いヤツかもしれない!!

が、
青葉賞に出走してから、
ダービーを勝った馬は、これまでの長い歴史上0。である。

レオダーバン、シンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、
ウインバリアシオン、フェノーメノ。。。
その後、多くのG1を制したことのある
「青葉賞・勝ち」の名馬たちも、ダービーでは、勝てなかった。

それでも、
競馬ファンは、ダービーのとき「青葉賞・勝ち馬」に投票する。

 
競馬好きは、自分の人生を、馬に重ねあわせる。

ダービーの晴れ舞台に登場する馬たちのなかで
エリート街道で、順調な人生を「皐月賞組」とすれば、
これまでの人生に(不遇とか、日が当たらない。とまでは言わないけど)
満足していない、今、這い上がろうとしているのが「青葉賞の勝ち馬」なのです。

ちなみに、
馬がレースを行うとき、
・最初から先頭に立つ「逃げ馬」
・前のほうの好位につける「先行馬」
・中団より後方につける「差し馬」
・最後方から直線で勝負する「追込馬」
馬の性格や、脚質によって、この4タイプに分かれます。

概して、競馬場に集まるオヤジは、「差し」か「追い込み」が、好きである。

今の人生は、あえて後方待機してるだけ。
今を切りとると、負けているように見えるかもしれないけど、
そのうち、最後の直線で、抜くことができるんだ。
だから、競馬好きオヤジは、「差し馬」「追込馬」を好む。
(が、ほとんどの馬は、見せ場なく、
テレビにすら映らず、沈んだままであることもまた、事実である)

今年のダービーにも「青葉賞・勝ち馬」スキルヴィングが出走。
デビュー以来、計画的に、
東京コースの2000m以上だけを使われ、
青葉賞を含む、東京2400mを2連勝した4戦3勝の「差し馬」。
黒鹿毛の500kg超の雄大な馬体。
二番人気に推されました。

が、残念なことに、
レース中、急性心不全を発症して、死んでしまいました。
もし、無事に走れていたら・・・と、
期待を抱かせたまま、消えた「幻のダービー馬」でした。

おさらい。
今年のダービーの人気と(前走の成績)と、ダービーの着順
1番人気 ソールオリエンス (皐月賞1着) →ダービー 2着
2番人気 スキルヴィング  (青葉賞1着) →ダービー17着(ゴール直後に死ぬ)
3番人気 ファントムシーフ (皐月賞3着) →ダービー 8着
4番人気 タスティエーラ  (皐月賞2着) →ダービー 1着
そうゆう競馬ファンが、長年のデータに逆らってでも、
いかに「青葉賞・勝ち馬」に期待しているのか??がわかる。

未来予測。
ダービーの3着は、青葉賞で2着だったハーツコンチェルト。
だから、ダービーでも、スキルヴィングが、その前を走っていた「幻」を想像させる。
血統的にも、物語的にも、
ハーツコンチェルトには、3冠目・秋の菊花賞の主役を期待してしまう。





TOPへ戻る