2025年4月20日 19:42
生物学者の福岡伸一氏が提唱する概念です。
「生命は、絶えず自らを壊しながら、作り直すことでバランスを保っている」
福岡さんは、優しそうなお顔と語り口と裏腹に、
こんな実験を、マウスに施した。
マウスのなかのひとつの遺伝子を無効化する。
つまり、意図的に身体の異変を作りだそうとする。
しかし、元気に生き続ける。
遺伝子は、大きなシステムのなかの一部なので、
すぐマウス本体に大きな異常をきたす前に、足りない遺伝子をバックアップしたり、
補完しあう仕組みが働き、
マウスのなかに「新しい平衡=バランス」が立ち上がる。
機械の場合、部品が壊れると、やがて全体に影響が及ぶ。
しかし、生命の場合、ひとつ取り除いても、大丈夫なようにできている。
自助的に全体に影響が及ばないようになっている。
生物は「動的な仕組みとして統合的な存在」なのです。
絶え間ない流れの中で分解、合成がバランスをとっていることを「動的平衡」と呼ぶ。
生命の本質は、
遺伝子や細胞といった個別の要素にあるのではなく、
要素と要素の関係性、それらの「あいだ」で起きる相互作用にある。
そこに生命が宿っている。との結論にいたる。
会社やチームに置き替えて言えば、下記のようになる。
組織の本質は、個人や役割といった個別の要素にあるのではなく、
個人と個人。役割と役割。の関係性、それらの「あいだ」で起きる相互作用にある。
そこに組織の生命が宿っている。
モノではなく、そこで織り成しあうコトにある。
組織では、日頃から、色んな構成員同士の「相互作用」「あいだ」の機会の「量と質」を、大切にしておくと良い。
1つのピースが抜けた後の「新しい平衡の立ち上がり」がスムーズになります。

生命は「壊しながら、作ること」で、バランスを保つ。
ダルビッシュが抜けたあとも、チームが勝てることも、動的平衡のひとつです。
2025年4月19日 20:14
クライアント先でも、どの会社でも、
「主力スタッフが退職する」という事態が、時々起こります。
逃げることのできない立場である「経営者」は、
そのとき、お先、真っ暗。絶望的な気持ちになります。
ですが、
そのあと、現状よりも良い方向に向かってゆくものです。
主力スタッフの代わりに、
・別のスタッフが成長して、頑張ってくれるようになります。
・全員がレベルアップします。
・もっと良いスタッフが入社してきます。
組織体は、そうゆう風になっているものです。
様々な経営者の近くに仕えさせていただき、
幾たびも、そうゆう場面に遭遇してきた私は、断言できます。
当事者である経営者ご自身は、
その場では理解できないことも、多いのですが。。
適度に焦って、適度にジタバタするくらいが、ちょうど良いものです。
必ず、会社自体、組織自体はグレードアップできます。問題ありません。
1年後には「残念ではあるけれども、辞めてもらったことは、結果、良かったですね」
となります。
実は、まだ野球の話が続いています。
上記の裏付けとして。
近年、日本の各球団からはエース投手が、
FA移籍したり、メジャーに行くことが多く、チームから「退職」してゆきます。
しかしながら・・・・
・日本ハムから、エース・ダルビッシュが抜けた後、
もうダメだ・・と思っても、優勝します。
・広島から、エース・前田健太が抜けた後、
もうダメだ・・と思っても、優勝します。
・松坂大輔が抜けた後も、菊池雄星が抜けたその年も、
西武は優勝しています。
・昨年は、DNAからエース・今永が抜けた後、
ダメだ・・と思っても、日本一になりました。
きっと、そうゆうものです。
今年は、
佐々木朗希(まあ、エースとは呼べないけどねー)が抜けたロッテ。
菅野が抜けた巨人。
久里が抜けた広島。
チャンスが巡ってきたんじゃない?と思っています。
大事な要素が抜けても、
全体としては、うまく回るようになってゆく。
これを生物学で「動的平衡」と呼びます。
2025年4月13日 19:00
今年、マー君の何に注目するのか?
「かつて速球派・剛腕で勝っていた投手が、技巧派に転身しても、勝つ姿」
それを見てみたいのです。
昔は、そうゆう凄い投手がいました。
・江夏豊は、阪神時代は剛速球投手。オールスターでの9者連続三振。
・わが近鉄の「草魂」鈴木啓示も、若いころは剛腕だったという。
317勝のうち前半は剛腕投手として、積み上げた。
・中日の鈴木孝政も、キレのある快速球王だったそうである。
ですが、3人とも、私が物心ついたとき=野球を始めたときには、
すでに「技巧派」でした。
(おじさんが、なぜこんなにも、えらそうに投げてるんだ?
なぜ、こんなゆるいボールを打てないんだ?)という印象でした。
当時、父親の解説によると・・・下記のようなことを言ってました。
1)名前(=風格)で投げている。
全く同じボールだとしても、江夏が投げる球と他の人の球は違う。誰が投げるかが大事。
2)打者を見下ろして投げている。手に取るように投げている。
3)経験から、打者心理と展開を読みながら投げている。
4)スピード表示は遅くても、実際よりも速く見せる技術を持っている。そしてコントロールが一番。
5)打たれても、歩かせても、点をとられなければ良い、1点差でも勝てばよい。
1)については、当時、意味がわかりませんでしたが、今ならわかります。
同じ内容を言っても「誰が言うか」によって、
同じ行動をしても「誰がやるか」によって、
成果が全く異なります。きっとそれと同じです。
私は、リアルタイムで見てみたい。
昔の速球派が、今、技巧派になっても、勝てるところを。
近年の選手では、見たことがないのです。
スピード=体力勝負ができなくなったら、もうおしまい。
自分のスタイルが通用しなくなったら、もうおしまい。
あの田中マー君が、150kmが出なくても、
140kmくらいのストレートでも、
打者を見下ろして、風格・技術・心理戦・コントロール・変化球を駆使して、
のらりくらりと、勝ってゆく姿を、見てみたいのである。
プロだなあ、
頭を使って、努力も研究もしたんだなあ。と感心したいのです。
近鉄・鈴木啓示の現役時代(私が知っているころ)

なんだか「プロ野球選手」というよりも「草野球のおっちゃん」でしょ?
「よっしゃ、さっさと終わらせて、一杯やるで~」
「おらおら、打たしたるから、はよう打て。ほら!ワシに無駄なタマ投げさせるなー」
昭和の時代、こんな感じの大投手が、活躍してたんです。
マー君、再現、頼みます。
今、もっとも、あなたが適任です。
※
去年の巨人・菅野は、これに近い投球をしていましたね。
試合中、打者との対戦でも、まるでキャッチボールをしているかのような佇まいと投球でした。
大リーグに行っても、続けて、勝ってもらいたい。
2025年4月12日 20:02
昨年、この時期
ハルト(阪神・高橋遥人)・ヤクルト(村上)・山川(西武⇒ソフトバンク)
それに、ルーキーの度会(DNA)に、注目していました。
結果の答え合わせ。
高橋遥人・山川穂高は、かなり良い感じで復活。
ヤクルト/村上・度会は・・・もの足りない!
(ホームラン王でも「イマイチ」と言われる村上は、大物ですよね)
・・・・
村上君は、2年連続で年始のとんねるずの番組に出なかった
⇒そこはオーケー(拍手!)
あと3年出なければ、完全復調するでしょう。
でも、まだ、王さんとは話していない(と予測する)以前のブログで提案したのに。笑
もしまだなら、ちゃんと、話を聞きに行きましょう~。
頑張れ、ヤクルト&村上君!
みんなが納得する姿を見せたあと、メジャーに挑戦するんだよ。
・・・・
度会君にも2年目の飛躍を期待する。
ただなあ、カノジョさんのセンスがなあ・・・。
ちゃんと野球やってるかい?
ある意味「横浜高校出身のDNA選手=チャラい」路線じゃないかー
という、おじさんの偏見。
大谷君の姿勢や私生活センスと比べてしまうのかな。
まあ、度会君が「普通」で、大谷君が「変わってる」ってことだろうなー。
頑張れ、度会君!!
さて、
今年の注目は、田中マー君・36歳です。
経歴は、ご存知の通り。
・駒大苫小牧2年で甲子園優勝。3年のときハンカチ王子との甲子園決勝・引き分け再試合。
・楽天での日本一。伝説の24勝0敗と日本シリーズ制覇・最終回の登板。
・メジャーリーグ、ヤンキースでの活躍。
・古巣・楽天に復帰したものの、思うようには、活躍できず。
・昨年のオフ、大幅減額の年棒提示に「必要とされていない」と、楽天を退団。
・しかし、獲得に名乗りをあげる球団はなく、最終的に今年、巨人に入団。

(つづく)
2025年4月6日 19:04
チームの運営にも注目している。
巨人は3軍まで。(地味に広島にも3軍あり)
ソフトバンクは、なんと4軍まで。
選手層の厚さ=人件費を多く払える。施設がある=経営力の強さ=儲ける力。で
根本的に強いチームを作っています。
「すそ野が広いこと」は「強さ」を作る王道のアプローチです。
それに対して、
組織デザインで、対抗しようと見えるチームがあります。
今年、DNAは、2軍監督に桑原義行を任命しました。
選手としても、指導者としても、ほぼ経験がない人物です。異例の人事。
監督は、コーチと選手、チームの各分野の「調整役」に適任な人物を配する。
2軍監督の役割がそこにある。という組織デザインです。
監督やコーチが変わったとしても、
DNAという組織チームの戦略・育成手法は、変わらないようにしてゆく意図が垣間見えます。
一軍のコーチ陣も、打撃・走塁コーチでなく、統合して「オフェンスコーチ」
投手・守備コーチも「ディフェンスコーチ」となっています。
新興企業・DNA本体の経営力が発揮されていることを感じます。
日本ハムは、栗山英樹を
チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)に任命しました。
選手と現場コーチ。今と未来。データと経験値。これらの潤滑油となる役割です。
「潤滑油」の役割は、増えています。
今、3分の1くらいのチームに「コーディネイター」というコーチが、存在するようになってきました。(ロッテ・DNA・ヤクルト・阪神)
「教える側」「教えられる側」/「使う側」「使われる側」/「一軍」「二軍」/「本人」/「ドクター」の潤滑油となる存在です。
これまで「監督」「コーチ」/「攻撃」「守備」の間に立つ役割として、
ヘッドコーチが存在していますが、
今らしい、現場レベルの調整役機能が必要となってきているようです。
新しい指導者の力は、どこまで発揮されるか?
低迷する中日にも注目しています、新監督・井上は、なかなかやりそうです。
打撃コーチの松中にも注目。
中継での解説を聞く限りは、相当の偏屈的な難しい打撃理論派。
古臭いかもしれない3冠王の打撃理論や練習方法が、
今どきの若手と低迷する打線と中田翔に通用するか?
打線低迷の阪神には、指導に定評のある小谷野打撃コーチが就任。
巨人には、作戦名参謀といわれる橋上が味方についた。2軍にはずっと桑田監督がいる。
こんなところを見ながら、観戦してみます。

昨年オフに訪れたエスコンフィールド。
日本ハム球団の野球への造詣の深さを実感できます。

タワー11という名所。ダルビッシュと大谷の大壁画。