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非公認でも当選する議員「平時から2倍以上の差をつけておく」鉄則

衆議院選挙の結果、
「自公で過半数割れ」という結果になりました。
与党の敗北です。

一連の流れと結果は、
「先を読む力」を鍛えるための材料となります。

消費者の支持=購入をいただくマーケティングと、
有権者の支持=1票をいれる選挙は、似ています。

人の心がポイントを握る「マーケティング」「マネジメント」につながる、
たくさんのことを、感じて、学びました。

今回の選挙での
個人的な注目点のひとつを、ご紹介しておきます。

党の公認をもらえなくても、
本部から資金を回してもらわなくても、
台風並みの逆風が吹いていても、
ちゃんと勝って、国会に戻ってくる議員がいる。
ということである。
(良い悪いは、別として)
=クライアントも、自分も、かくありたい!
どんな逆風でも勝つ。のである。

西村。萩生田。平沢。世耕。

この4人の共通点は、何か?
落選者との違いは、何か?

一般的には「知名度」とか「大臣経験」とか言う。
でも、知名度の分だけ、逆風もきつくなる。

根本的な勝因は、ずばり、
「過去の得票数・得票率」にある。

今回の選挙では、
この4人の候補者ともに、前回の得票数からは、約半減している。
しかし、半分になってしまっても、
1位でいられるだけの圧倒的な票数を、前回までに、積み上げているのである。

西村康稔:兵庫9区(7期)過去の平均得票率は60%超、
前回は14万票・得票率は驚異の76%
⇒今回、8.8万票。45%で、1位当選。

萩生田光一:東京24区(6期)平均の得票率は50%前後だが、
前回は14万票・得票率58%
⇒今回、7.9万票。38%で、1位当選。

平沢勝栄:東京17区(9期)毎回12万票以上を集め、得票率は平均で約55%。
⇒今回、半分の6万票。得票率35%で、1位当選。

世耕弘成:参議院から鞍替え出馬のため比較データなし。おそらく最強。
⇒今回、10万票、得票率44%。同じ保守系・自民党の二階の息子を撃破。

それぞれ、淡路島、八王子、葛飾区、和歌山県の南側・・・
相対的な「田舎地区」を地盤としている点も、共通点である。未だ「おらが町の先生」が通用する。

一方、
非公認となったら、落選した議員は、
過去の選挙で接戦の1位や、比例で当選。という人である。

1位で満足するな。
いつも圧倒的1位をとれ。

自分の直下の2位を、完膚なきまでに。
少なくとも、ダブルスコア以上をつけておく。
「これで良い」と安心するな、毎回、貪欲に差を広げておくべし。

これが、経営に通ずる教訓である。
(でも、清廉にやっておこうね)

そして、力がないうちに、
悪事に手を染めると、挽回できない。
自分の力量を正確に計って、実行すべし。まだ、弱者は知っておくべきである。

安倍派(清和政策研究会=清和会)の5人衆
左上から時計回りに
松野博一官房長官、西村康稔経産相、萩生田光一政調会長、高木毅国対委員長、世耕弘成参院幹事長


・・・・
さらなる共通点は、この人相よ・・・笑
(高木※右下だけ、落ちた。松野は公認で当選。)
良く言えば、生命力の強そうな顔をしてる!
悪く言えば、、やめておこう。

ダブルスコアで勝ち続けると、
こうゆう顔になってゆくのかな?
注意してください。

・・・・
政治家の顔「逆・進化論」というのがある。
知人によれば、
「当選回数の多い政治家の顔は、みんな“魚”っぽい」というのである。
「政治家=魚類顔」
哺乳類から爬虫類⇒両生類⇒魚類へ・・・どんどん退化してゆく。
テレビに登場したら、気をつけてみてください。
・・・・
魚類に失礼だ!
との、厳しいご意見もいただきます。


空疎な言葉の魔術で国が滅ぶ。国も会社も、リーダーは「リアリスト」であれ

昭和の時代。
日本は、太平洋戦争へと進み、敗戦する。
なぜ、そうなったのか?

たとえば、昭和に入るころには、
「ソ連は大変な近代的な軍隊を持っているという」報告を正直に送ると、
それを握りつぶす。その彼を昇進させない。隔離しておく。
もしこれを民衆に知らせる、本に書く。
ということになると一大事である。という判断をしていた。

そのような、
・秘密主義があったから。
・人に弱みを隠し続けたから。
・事実。特に「自分の弱点」を正確に見ようとしないから。

敗戦へとつながった。

政府というものは、大胆で、放胆で、勇気があるべきもの。
隠すというのは、卑怯かつ臆病である。

国民に対して、手の内をさらす。
これしかないんです。お金はこれしかないんです。
我々は、今、こうゆうことしかできないんです。
常に、そうゆう正直な政府であれば、
日本の近代は、あるいは違ったものになったかもしれません。

また、こうも語っています。

内容が貧しいと、オーバーな表現になる。
内実がないと、言葉が激しく、大きくなる。

戦時中の「撃滅せんとす」「轟沈大破」「神鷲の忠烈」など
「空疎な漢語」を使う。

言葉の魔術で国が滅んだ。
国家も戦争も、徹底的なリアリズム=現実主義がなければならない。。

・・・・
現代の経営、経営者も、同じである。
徹底的なリアリストであり、かつロマンチストでなければならない。
今は、空疎な「漢語」は使わない、
が、
空疎な「英語」を使う。(ローンチ、アジェンダ、スキーム、デフォルト、エビデンス・・・笑)
空疎な「コピペ」を使う。(そのうちAI)
これら、要注意。


「練度の高い正直さ」と、自分の劣等感

「坂の上の雲」の作者、司馬遼太郎さんは、
この白髪のおじいさまである。

確か、昨年か一昨年、生誕100年でした。
作品として「昭和」を書くことがなかった司馬さん。
(昭和以降の日本には、自分が書く題材がない。と感じておられたようです)

その「昭和」を語るインタビューの再放送より。

「練度の高い正直さ」について
話しておられたことが、印象に残りました。

言語は正直でないとダメである。

「練度の高い正直さ」は、「バカ正直」とは異なる。
思ったことをすぐ文章や口にする「バカ正直」は、下品で悪徳である。
相手を不快にさせる。

練度=つまり、訓練して身につける正直さである。
それがユーモアにつながる。相手に安堵を与えて、水平な関係性を築く。
魅力的な言葉になる。

たとえば、、
歌舞伎の海外公演に、
随行するえらい人 の開演前の挨拶。。

練度の高い正直さとは、このようなものではないか?

「実は、私は、日本の歌舞伎に、これまで無関心で今まで生きてきてしまいました。
その間に、私の想像をはるかに超え、歌舞伎は世界に出ていってしまいました。
今日は、皆さんと同じように、じっくり観たいと思います。
後ろのほうの席にいます。公演が終わったあと、
どこが面白かったのか、こっそり教えてくださいませ」

こうゆう「正直さ」が必要なのである。

ところが、一般的には、
付け焼刃的な知識(=知ったかぶりのごまかし)で、
歌舞伎の歴史を紹介する。面白くもなんともない。

練度の高い正直さとは、
自分の劣等感を隠さずに、さらけ出すことでもある。
言葉には、そうゆう勇気が必要なのである。


功労者には勲章を。実務につけると百害を生じる。私利から公利へ

前回ブログには、
メイン・タイトル「任せる人、任される人」の原則のほかに、
もうひとつ、大切な原則を紹介しています。

山本権兵衛のこの言葉である。
「功労者には勲章をやればよいのです。実務につけると百害を生じます」

これを、もう少し深く。
この原則は、
「功には禄を、能には職を」あるいは、
「功には賞を、徳には官を」とも、言われます。
中国の書経に出てくる言葉を、西郷隆盛や徳川家康が引用し、有名になっています。
https://cleaning-keiei.com/nakanishi/2013/04/05/
詳しくは、以前のブログにも書いています。

功績のある者には、より高い給与を与え、
人徳・能力のある者には、より高い地位を与えよ。
功績のある者でも、人徳・能力のない者には、
高い地位・リーダーとなる役職を与えてはならない。と説くものです。

「功」とは個人の実績。
「功」に対しては、「職・官」(役職・組織の長とすること)を与えるのではなく、
禄(給料・賞与)で酬いる。ということです。

役職(=組織のリーダー)に就ける際に大事にするのは、
個人の実績ではなく、組織としての力を発揮できる能力があるかどうか。
個人の実績が優れているから・・・と、その人を組織の長に据えると、
スタッフが辞める、チームのパフォーマンスが下がる、問題が続出する、
組織自体の方向性が意図と異なる方向に向かう、など、
全体に悪影響を及ぼすようになってきます。

人間の欲には「私利私欲」と「公利公欲」とがあります。
我欲、自欲、私欲、利己心は、自分が良い思いをするために、生じる欲求であり、
公欲、利他心、徳とは、自分以外の人のために役立ちたいという欲求です。
お客様に喜んでもらいたい、
部下に幸せになってもらいたい、成長してもらいたい、
所属組織のために貢献できることをしたい。
こういった欲求のことを「公利公欲」と言えるのではないでしょうか。

が、それは「私利私欲」の進化系と言えます。

「マズローの5段階欲求論」に当てはめれば、
3段階の「社会的欲求」や4段階の「承認欲求」までが「私利私欲」
5段階の「自己実現欲求」となれば「公利公欲」に近づいてきます。

人間である以上、自らを満たしたい欲求があります。
「たくさん給料をもらいたい」「高く評価されたい」
「他者に勝ちたい、負けたくない」という「私利私欲」が原動力となって、
人一倍仕事を頑張った結果、個人プレイヤーとして優れた実績を残すことも、多々あります。

問題は、そこからです。

そこで止まれば、つまり「功だけでよい=禄がもらえればそれで良い」という人は、
時代の変化、求められる能力の変化、自分の体力の低下とともに、
やがて、組織のなかに居場所がなくなります。

ヒナが卵の殻を割って、出てくるのを、少し手助けしてやるように。
「私利私欲」人間が「公利公欲」に進化できるように。
マズローの5段階目に到達できるように。
本人が永く活躍できるように。

そうゆう視点で、部下と向き合ってみては、どうでしょうか?


自分の身の在りよう。根本的な人間の思考。~秋山好古の教え

パッと手に取った第三巻の中で「折れ線」をいれた部分の中からランダムに、
主な登場人物たちの描写を紹介するシリーズ・第二弾。
今回は、秋山真之の兄・好古について。

「参謀の要務というのは、
円転滑脱(物事がなめらかな様子)として、上と下の油にならなければならない。
功名を断じて顕(あら)わしてはならない」

「国家が衰退するのは、つねに、上流階級の腐敗よりおこる」
「一家一族、邦家の実利に挙げ、名利は放棄して、速やかに閑するを要す」

一族を挙げて国家に実利を与え、
自分はその功績による名誉と利益をうけない。

国家の繁栄が、至上の正義であり、
彼のロマンティシズムの源泉である。

他にも、
「男子は、生涯一事をなせば足る」

「身辺は、単純明快が良い」

「歴とした男子は、華美を排するのだ」

「一個の丈夫が金というものでひとの厄介になれば、
そのぶんだけ気が縮んで、生涯しわができる」

「質問の本意をきかずに、弁じたてるというのは、
政治家か学者のくせだ。軍人はちがう。
軍人は敵を相手の仕事だから、敵についてその本心、気持ち、
こちらに求めようとしていること、などをあきらかにしてから、
答えるべきことを答える。
そういう癖を平素身につけておかねば、
いざ戦場にのぞんだときには、一般論のとりこになったり
独善におち入ったりして、負けてしまう」

弟・真之へ、人として、男子として、根本的な姿勢を教え、体現する描写が多い。

私も、真之と同じように、
書籍のなかで、好古アニキに薫陶を受け、教えてもらっている。
勝手に、兄弟の一員のつもりになっている。

・・・・
ドラマ第一回放送のなかでも、そうゆう面が、たくさん垣間見えていましたね。

「一身独立して、一国独立す」
福沢諭吉の「学問のススメ」から、この文章を引用し、真之に説明する。
「人、一人一人が独立して、初めて、国家が独立できる」

国に何とかしてもらおう、世間が悪い、会社が悪い、学校が悪い。
ではないのだ。
まず、自分が一人前に独り立ちする。それで初めて、自分の所属する組織も独立できる。良くなる。
それが「人として生きる常識」なのである。


なぜ、軍人になった?と尋ねる父に、
「私は、まず、食べることを考えている」と、返事する。
「士官学校は、タダの上に、小遣いまでくれますけん」

「人は、生計の道に講ずることにまず思索すべきである。
一家を養いえて、初めて一郷と国家のために尽くす」「父上の教えです」

「何がしたいから・・・」とか、「自分に向いてる仕事がないから・・・」とか、
好き好みをやっている場合ではない。
誰のスネもかじらず、まず第一に、自分が食べること=給料を稼ぐこと。を考える。

私の師匠は「売ることは、生きることに先んずる」と言った。
まさに、このことである。
今、すべての若者にお伝えしておきたい。





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