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プリンと手作りプリン。価格に対する価値

飲食店のお話が、連続する・・・。

こちら、満席の回転寿司屋さんの、サブメニュー。。

デザートを注文しようとしたら・・・
・プリン
・手作りプリン 
両方とも、同じ220円である。。

 
ほほう・・・・ニヤリ・・・
店員さんに、聞いてみた。
「すみません、
 手作りじゃないプリンって、どんなプリンですか??」

すると、、、やや困った顔で、、、
「そのへんに、売ってるプリンです」との答えが返ってきました。

来たーーー!!
おおーー、面白くなりそうだぞ~。
「コンビニとか、スーパーで売ってるプリンですか?」

店員さん「はい、そうです」

「じゃあ・・・ボクは、手作りプリンにします。一つください」
「あの~・・・そのへんで売ってるプリンを、注文する人がいるんですか?」

店員さん「それが、、案外、いるんです」

「へーーえ~~、意外です!」

店員さん「お子様は・・・いつものプリンがいいって・・・」

なるほど!!
そうゆうことか・・・
想像するに、おそらく、、
プッチンプリンが、カラメル部分が上になり、立った状態で出てくる。
それが、ただの「プリン」というメニューなんだ。


ちなみに、中西家においては、スーパーで100円以下で売られているプリンを
お子様が「今、この場で食べたい」と言っても、すんなり220円、払うことは、ない。笑
たとえ、100円ちょっとの差額であっても
(いいじゃない、それくらい)と、冷たい目で見られても、
(ケチ)と思われても。。。
「価格に対する価値」のバランスについて、コンコンと、話して聞かせて、
お子様ご本人に、注文するかどうかを、判断してもらう。

そして、、
これが、手作りプリン。である。

確かに、
これは、間違いなく、手作り感・満点だ。
量を・・・「手作り」であることをいいことに、完全に「手加減」している!笑
220円の売価に、合わせるには、やむなし・・か??


「商品力」こそ! 満席にできない店舗=潰れ行くのみ。


コロナ禍で、最も、打撃を受けている業種のひとつが、
飲食業界。

出張中の夜・・・
色んな飲食店を覗きながら、
繁盛している店舗、そうでない店舗を、見て歩く。

そして、
繁盛している店舗に、入ってみる。

このうどん屋さんは、ほぼ満席でした(それでも、数字は下がっているそうです)

以前のブログにも書きましたが、
商品力こそ、すべての根源であり、
コロナ禍では、特に、求められている要素です。

  
コンサルタントの自分が、
コロナ禍でも、こうして、仕事をいただき、
仕事が増えている・・・ということは、
多少、お客様に「商品力」を認めてもらっているからだろう・・・と、
ちょっぴり満足に浸って、ズルズルとうどんを食べる。

俺は、このうどんと同じ「商品」である、
このうどんに、負けてなるものか!

皆さんの、スーツのクリーニングも、
このうどんと同じ。。そう見ていますか?
負けていませんか??


憧れの本店と商品づくり

ラベンダーと言えば、富良野。
富良野と言えば「ファーム富田」である。

25年ぶりに行ってみて、驚いた。

25年前「ファーム富田」のラベンダー畑があった場所は、
全敷地の中の一部の駐車場として使われていて、
周辺の土地の全部が「ファーム富田」になっている。

どうだろう・・・
敷地面積は、5倍以上には、なっているだろうか?

直営の売店やレストランも立ち並び、
今や「ラベンダーのテーマパーク」と化している。
以前は、
ちょっとした小屋に売店があっただけである。

余談ですが・・・
広大な敷地の隣には、
「富田メロンハウス」という大きな施設もできていた。
一見すると(おおーー。メロン事業にも進出ですかーー)としか見えないが、
現地でちょっとした「違和感」を感じて、
ネットで調べてみたところ、
まったく別法人の経営らしい。仲は良くないようである・笑

とにかく「コバンザメ」が寄ってくるほどに、
農場経営においても、躍進している会社が出てきた。

キーワードは、「商品化」であろう。
(ラベンダーのオイルは、自宅でも使っていた)

しかし、
単に「商品」を作っただけでは、売れにくい。
いわゆる「憧れの本店」巨大テーマパークとセットであることが、
商品が売れるかどうか?という
「偶然」を「必然」にしている。


生物学・歴史学・経営学・・・血統の共通点

競馬は、「ブラッド・スポーツ」とも呼ばれる。
そこも、魅力のひとつである。

そして、私は「血=DNA」について、
様々な種の生物=生物学と、
歴史上の国々・家々の栄枯盛衰=歴史学と、
会社の栄枯盛衰=経営学を、ある意味、趣味的に研究していて、
この結果「類似である」と思っていて、、ちょっと、小うるさい。笑

先日のブログにあるように、
競馬の世界で「勝てる馬」を育てるためには、
内部で脈々と・・・というスタイルで、成功するのは、本当にレアケースである。
「強い馬」を種牡馬として、輸入してくるほうが、結果として、勝てる馬が、生まれている。

有名なところでは、前述の「社台グループ」が輸入してきた、
サンデーサイレンス。
古くは、ノーザンテースト、リアルシャダイ、トニービン。。

日本の国内産馬で成績を残し、活躍した馬の血脈も、
その血が残るのは、良くて2代である。大多数は、1代限り。

私の知る範囲で、ざっと紹介すると・・・
シンザン →ミホシンザン ・・・(以降、続かず)
トウショウボーイ →ミスターシービー ・・・(以降、続かず)
シンボリルドルフ →トウカイテイオー ・・・(以降、続かず)
ニホンピロウイナー →ヤマニンゼファー ・・・(以降、続かず)
ステイゴールド →オルフェーブル →??(まだ、わからない)
キングカメハメハ →ロードカナロア →??(まだ、わからない)

稀に、3代続いたケースもある。
アンバーシャダイ →メジロライアン →メジロブライト ・・・(以降、続かず)
メジロアサマ →メジロティターン →メジロマックイーン ・・・(以降、続かず)
今、こうしておさらいすると、
「メジロ牧場」の「執念」が、如何に凄いものであったか・・・を、改めて、知る。

オグリキャップも、ミホノブルボンも、ナリタブライアンも、、強かった馬でも、
後継馬が勝てなかった場合は、血は残らない。
最近なら、テイエムオペラオーも、あのディープインパクトだって、
次の世代が、種牡馬として活躍するかどうかは、わからない。

生物学の見地からも、
歴史学の見地からも(これは、以前のブログでもお伝えしている)、
優秀な血脈が、2代、3代続くというのは、
非常に難しいことなのです。

会社=法人「法的人格」として見たとき、
同族血脈を、2代・3代と続けてゆくことも、如何に困難なことであるか?
という証明です。
オーナー中小企業が、これに、チャレンジするには、生半可な気持ちでは、通用しない。
血=DNAを、のちの「育つ環境」で、自らバシバシ鍛え続けるしかないのである。

また「法人」が、何代にもわたり、勝てる状態を続けるには、
「外部からの血」をいれることは、最も合理的判断である。
オーナー企業では、優秀な娘婿が後継して、躍進する法人がある。
※ただし、娘さんの眼力による。
大きな法人は、創業家血脈以外の優秀な社長に経営を任せて、好成績を続けてゆく。
いわゆる、「資本と経営の分離」というものである。

何代にもわたり、勝ち続けることが宿命であるサラブレッドの血脈と、
過去の国々、家々の血脈と、
「経営の血脈」は、まったく同じである。


偶然を必然に。外部から取り入れ。小口化。・・経営成功の秘訣。

20年前の馬産地と、現在の馬産地が、大きく様変わりした点は、
名馬たちの管理が厳重になったこと
=名馬と近くで触れ合うことは、ほぼ不可能に近くなったこと。
だけではない。

牧場にも、企業化の波が押し寄せ、
組織ぐるみで「勝つこと」「顧客志向」を追求した牧場が、大躍進している。

2000年代以降の20年間は、いわゆる「社台グループ」が
生産牧場ランキングの上位3位までを、ほぼ独占する状態が続いているのです。

1990年代まで、「名門」と言われていた牧場に、今、その面影はない。
調べてみると、廃業したり、売却したり・・・という牧場が、半分以上。
当時、名門と言われていたのは、
メジロ牧場
シンボリ牧場
バンブー牧場
トウショウ牧場
西山牧場(ニシノ)
谷岡牧場(サクラ)
カントリー牧場(タニノ)
谷川牧場(シンザンを生み出した)
荻伏牧場(「華麗なる一族」の系統)等々。。
その名前を冠名につけたサラブレッドが躍進し、ある種の「ブランド」になっていました。

1990年代までの名門牧場の共通点は、
このようなものでした。
1)血の配合により、偶然、強い馬が出て、その牧場を引っ張る。
2)自分の牧場のなかで、良血を受け継がせ続ける。
3)ごひいきにしてくれる有力馬主(お金持ち)を抱えている。あるいは自分自身が馬主。

これを、「社台グループ」は、どう変えたか??
※あくまで、外部から見ていた私見である。完全な研究はできていない。。

1)については、
生まれてからデビューまで、牧場で過ごす仔馬のころから「英才教育」を行う施設や、プログラムを整えて「血による偶然」を「トレーニングによる必然」に近づけた。もちろん、血の配合の研究は、どの牧場でもやっている。

2)については、
海外から積極的に良血の種牡馬を受け入れる。牝系よりも牡系重視。

3)については、
いわゆる「一口馬主」制度を強化、提携を積極化して、一般消費者が、誰でも馬主になれる仕組みと、そのサービス面、販路を拡大した。

「偶然を、必然へ・・・ハードとソフトの組み合わせ」
「血は内部で完結させず、外部からの血を入れる」
「高級・高価なものを、大衆向けに小口化する」

一般企業の経営に通じるものがある。

そして、
社台グループ総帥 故・吉田善哉氏は、
3人の息子に、3つの独立した牧場を分社化させ、受け継がせた。
この3人の息子の3牧場が、
現在、生産牧場ランキング上位3位を、20年間にわたり、ほぼ独占しているのである。

社台の創始者は、優秀な後継者を育てた。
これも、一般企業の経営に通じることである。
自らも優秀な種牡馬であり、育成ファームであり、小口化したのである。





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