2023年12月17日 20:56
私が船井総研入社、当時の社長です。
船井幸雄さんが「会長」で、本告(もとおり)さんが「社長」でした。
毎月、全社会議でお話されていました。
が、この話が、一般的に言うところの「つまらない話」で・・・
会社の数字や方針の話も、あまりされない。
中国の故事成語や、難しい言葉の意味の話、
銀行等のお偉方と会ったときの話題について、話をされる。
ホワイトボードに、見たこともない難しい熟語を書いて、
その文字の意味を解説していた。という記憶だけが残っている。
釣りが趣味でした。
入社1年目、私が、徹夜の連続で、フラフラになりながら、
日中「コンピューター室」という部署の前を通りかかると、
部屋の中から、ニョキニョキーーーと、釣り竿が伸びてきて、行く手を阻む。
釣り竿の根元で、本告社長とCPU室の部長がニヤニヤ話し込み、
CPU室の爽やかな先輩がヘラヘラ笑っている。
この部屋の壁には「魚拓」が飾られている。社長はそれを容認している。
『オマエら~、仕事しろ~~』と、薄れゆく意識の中で、感じたことを覚えている。
極限まで、仕事で体力を消耗していると、ムカつくエネルギーさえも、弱いのである。
歳をとって「丸くなる」と言われているのは、
経験からくる「優しさ」「余裕」でなく、「体力の衰え」が基本要因だ。
と、22歳で悟っていた。
こんなこともありました。
入社2年目、同期で同じ部署の女の子Aさんの冬のボーナスが、
私よりも10万円、多かった。
私のほうが、圧倒的に長時間労働しているし、
まだまだ少ないながらも実績(=クライアントさんいただくコンサルフィー)も、
彼女と比較すれば圧倒的に多い。
生意気だったから、何らかの理由で「減額」された可能性はある。。
「なぜですか?」と、上長に聞いた。
「え~、知らんで~。うちは“3年目までは評価せず”や、俺は同じ額で出したで」
この上長、とても良い人で、「どこで、同期A子との評価が変わったのか?」
さらに、その上まで、尋ねて歩いてくれた。
部長段階も、専務段階も、評価は同じ。。。
最終段階の本告社長が、女子Aさんに「増額した」ということが判明した。
理由は・・・・・
「会社が入居している同じビルの中の歯医者で良く会う。可愛いから」
しかも、これ、
お二人とも、就業時間中に、歯医者に行ってるのである。サボり仲間、容認。
「仕事が終わった後、18時以降だと、混んでるから」だそうである。
こんな本も出していますが、、
内容チンプンカンプン。
「知識を現場で実践してない人が書くと、こうゆう中身になる」という典型です。
良く私の本棚に残っていたなあ・・・という感想。
が、それも含めて、噛みしめて読むと、かなり奥が深くて、良い本です。
「この機械じゃないと、売上が上がらないと言え!」
「でも、私は言わなかった」エピソードは、以前も、軽くご紹介しました。
https://cleaning-keiei.com/nakanishi/2018/09/28/
一応、下記が概略。
入社4年目、某機械メーカーから「ゲスト講演」の仕事を定期的に受けていました。
私が、その業界の店舗・工場の売上をどう上げるか?というノウハウ&事例を紹介するのですが、
その講演の中に「売上を上げるためには、当メーカーの機械が必要だ。と入れてもらいたい」という要求がメーカー側からあった。
“機械はどんな機械であっても、関係なく売上は上がっている”ということが真実なので、
私は「それは事実ではないので言えません。このくらいなら、言えます」と、伝えた。
実は、これには、前回、紹介しなかった裏話がある。
私が要求に応じないから、
機械メーカーの会長が、お怒りになり、
「船井総研の社長に会わせてもらいたい、そのことを直談判する」というのである。
本告社長に事情を説明したところ、
「年間数千万円をいただいているクライアントさんだ。断るわけにはいかないだろう」
ということで、
機械メーカーの会長と、本告社長の面談が実現した。
私と、私の上司も、同席した。
(つづく)
このとき、本告さんが、どう対応したか?
皆さんが社長なら、どう対応するか?
来週末のブログ更新までに、想像してみてくださいませ。
2023年11月18日 21:04
日本シリーズは、阪神が勝った。(めでたい!)
が、予想としては「オリックス勝利」が正しいものだっただろう。
根拠の要因のひとつは、ベーシックな過去のデータにある。
この20年間の日本シリーズは、パ・リーグ制覇チームの16勝4敗である。
直近10年間でも、パ・リーグの8勝2敗。
オールスターゲームでも、ずっとパ・リーグのほうが強い。
パの優位は、崩れていない。
セ・リーグ球団は、5回やって1回、勝てる。
確率としては、そのくらい。という実績データである。
この確率を覆せるだけの要素が、果たして阪神にあったか??
「パ・リーグ優位」の原因は、DH制にある。と言われている。
投手が打席に立たず、投げることに専念する。
一方で、打線には守備につかず、打つこと専門の指名打者がいる。
専門特化することで、練習の質・量が増し、
コンディションも整い、出場機会も増える。
個々の選手の能力が高まり、強くなる。というのである。
以前のブログで伝えた「生物の共進化」は、こうゆうところでも起こっている。
https://cleaning-keiei.com/nakanishi/2019/01/12/
投手が強くなる⇔打者が強くなる。共に進化する。
「セ・リーグも、DH制を導入すべきである」との声が、出ている。
以前、セ・リーグの監督たちにインタビューしたTV番組があった。
多くが「DH制導入、賛成」であった。
巨人の原監督は、その旗手である。「導入しない理由がわからない!」と。
毎回、セ・リーグの覇者として日本シリーズに出ては、
ソフトバンクはじめ「共進化」を遂げたパ・リーグの猛者たちに、
こっぴどくやられて帰ってくる・・・。
その苦い思い出から、強化の必要性を、身をもって痛感しているからであろう。
岡田監督は、数少ない反対派であった。
理由を聞かれて
「全体の是非はともかく、監督として言えば、
監督の仕事の醍醐味がなくなるよね」。と、答えていました。
「投手の打順を巡る選手起用、流れの読み」を「醍醐味」と捉えているのである。
両リーグの監督を経験している岡田監督は
「パ・リーグの監督は、試合の中での仕事が少ない」とも言っていた。
このインタビューを聞いたとき、
「この人は、きっとやるなあ。本物。玄人だ!」
「戦力で劣っていても、指揮の力で、勝てることがある、と知っている人だ」
と感じたものでした。
DH制・反対派の監督が、
DH制・パ野球に勝った。という点において、
今年の阪神タイガース優勝は、とても価値が高い。
奇をてらわず、オーソドックスなスタイル。と言われる岡田采配。
現役時代の終盤、オリックスに移籍。コーチも努め、
仰木監督の「猫の目打線」「仰木マジック」を、経験したうえでも、
その流儀をそのまま踏襲せずに、
「固定打線」「センターライン強化」「ディフェンス重視」のオーソドックス・スタイルを貫く。
日本シリーズ・不調明けの湯浅の起用。
初戦前の山本由伸へのコメントなどには、「仰木流」も感じるけれど。
「良く現場を観ている、観察しているなあ」というのが、私の感想である。
そして、セ・リーグ優勝決定時のコメントにも好感が持てる
「選手たちは、まだまだ上手くなりますよ」
(野球が上手くなるよう、もっと練習しろ!)の裏返しである。
さて、来年以降、どうなってゆくのか。
阪神タイガースに、
過去の名チームのような「黄金期」は、おとずれるのか??
楽しみに、学んでゆきたい。
2023年10月28日 19:50
7月後半のある日、甲子園で対巨人戦を観戦。
阪神は敗北した。
20歳の愚息が、試合終了後、こう言った
「今日は、戸郷から5点とったから、勝ったようなもんや」
満点以上! 120点をあげたい「負け惜しみ」である。
(親バカ?)
「負け」という事実を認め、
その中にも、勝っていた要素、明日への希望を見出す。
しかも、敵チーム・戸郷へのリスペクトまでも入っている。
※今期、阪神は、巨人に対して18勝6敗1分け。圧勝。
この6敗のうち、たぶん半分以上は「戸郷」にピシャリとやられたものだ。
きっと、
この発想(=劣勢での考え方、発言)こそ、
彼の真骨頂であり、人生を決定づける要因である。
甲子園・阪神応援の「たしなみ」その2
敗戦の際、いかなる「負け惜しみ」を述べるか?
これは「PL学園と戦ったら、負ける」と言われた時代もあり、
長年、負けることに、慣れ親しんできた阪神ファンの「素養と心得」です。
「あー、アイツのエラーがなければなあ」
「あそこで、ボール球、振って三振が・・・」こうゆうのは、下グレードの負け惜しみ。
「○○のホームランが見れたから、ヨシとしよう!」
「××のデッドボールのよけ方が、カッコよかったぞ」これは、中グレード。
「岡本、FAで阪神に来ないかなー」
「松井は、元々、阪神ファンやからな!本当は阪神に来たかってんで」
「坂本は、関西出身やで。貸してあげとるだけや」・・・もはや、言いがかり・笑。
良い意味での「大本営発表」をどうするか?とも言える。
経営で言うところの敗戦=昨対マイナスや、思わしくない結果のとき、
スタッフさんに、どんなコメントをするか?
苦笑いしながら、事実を認め、勝っている部分を探し、
みんな明日への希望が持てる、共感できるコメントを。
それが、
社長・幹部の人生・経営を決定づける。
2023年10月22日 20:42
無事、阪神がクライマックス・シリーズを勝ち、
オリックスとの日本シリーズに向かいます。関西決戦。となる。
クライマックス・シリーズ、打率1割台。
ヒット数では相手よりも下なのに、
3連勝した阪神の監督采配と防御力。
それに、
お行儀が悪いこと、ガラの悪いことで有名な阪神ファンと、
比較的、お行儀の良い層であるオリックスファンの違いにも、注目です。
甲子園で「阪神を応援するとき」には、
いくつかの「たしなみ」がある。素養・心得である。
(応援グッズとか、ユニホームとか、応援歌とか・・・そうゆうものは、どうでも良い!)
大切なことを、ご紹介したい。
こちら、
アルプス席や外野席で応援するとき、これを持参するのが「たしなみ」。。
がっぽり荷物を入れることができるビニール袋。
野球ファンは、飲み食いしながら、応援する。
甲子園の安い応援席には、ドリンクホルダーも、テーブルもない。
したがって、ビールを、足元に置く。
それを、酔って、興奮して「かやす」のである
「かやす」=関西弁。標準語で「ひっくり返す」の意味。
上の段から、ビールが浸透してくる。
荷物がベチャベチャになっても、文句は言えない、
言える雰囲気ではない。
だって、みんな、精一杯、頑張った結果だから。(笑)
※
できれば、ビニール袋は、3~4枚持って行きましょう。
ひとつは、自分の分。もうひとつは、友達の分。
残りは、自分の前の席(=下段)のファンの分。
つまりは、自分が「かやして」迷惑をかけるかもしれない、同志・阪神ファンのために。
様子を見て「これ・・・良かったら・・お荷物に・・・」と差し出してみましょう。
2回に1回は、何か、奢ってくれる。
みんな友達。心おきなく、盛り上がることができます。
ビニール袋で自己防衛。
みんなの分も、持って行こう。
2023年10月15日 21:31
源氏は、強い。
けど、身内同士で殺しあう。残忍・粗暴なところがある。
平家一門との比較で、以前のブログに書きました。
https://cleaning-keiei.com/nakanishi/2017/06/23/
どうやら、源氏の良いも悪いも、
この「八幡太郎・義家様」に、ルーツがあるらしい。
ということが、今回の「途中下車の旅」で、わかってきた。
後三年の役は、日本史上・初の「兵糧攻め」を行った戦い、とのこと。
義家は、城から出てくる非戦闘員の女・子供を、
城の目の前で見せしめに虐殺した。
それを恐れて、城内に非戦闘員がとどまる=兵糧が早く尽きるからである。
展示されていた「大好物」絵巻物で、ご紹介。
勝利後、合戦中に悪口を言ってきた敵の大将を捕らえて、
木に吊るし、舌を抜き、
足元に盟友の大将の首を置いて踏み台にさせ、、殺した。
ちなみに、
20年前の「前九年の役」では、父・頼義が
敵の武将・藤原経清を捕らえて、首だけ上に出して生き埋めにして、
わざと刃こぼれさせた刀で、のこぎりのようにして首を挽かせた。
経清の元部下に、それをさせた。
これは、大河ドラマ史上、最も残虐な最期のシーン。
今は放送できないくらい凄惨なシーンである。良く覚えている。
若き日の渡辺謙さんが、経清を演じていた。
源氏の流儀は、現代の「ヤクザ」みたいなのである。
そもそも、源氏というのは、天皇の血をひいた武士。
だから、地方に行くと「源氏」というだけで、稀少性が高く、カリスマ的に尊敬を集めるのである。
「皇室ゆかりの暴力団」である。
・・・確かに、そうゆうのがあったとしたら、最強だ。
この通り、首を並べる。
今の感性で見れば、残虐、ヤクザ!って思うけど、
当時は、こうゆうことが、当たり前の感覚の世の中だったのでしょうね。
当時は、「封建主義社会」の黎明期である。
並べられた「敵の首」は、
現在「資本主義社会」で言うところの「お金」に相当する。
今「いや、キミ、いくら頑張ったっていってもねー、
入金がないと意味ないよ。給料あげられないよー」
昔「いや、キミ、いくら活躍したっていってもねー、
首ってゆう証拠がないと意味ないよ。土地の権利は、認めてあげないよー」
「首」は「売上金」と、同じである。