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コンサルタント初受注の思い出

大学を卒業して、
船井総研という経営コンサルタント会社に入社して1年目、22歳。

約25年前の4月~5月、ちょうど今頃の時期の出来事。回想録。

入社した同期社員の関心事のひとつは、
「誰が一番に、コンサルティングの仕事を受注するか?」ということ。
※少なくとも、私は、そうであった。

「依頼書」という契約書の「担当者」欄に、
自分の名前が書かれること=自分のクライアント先ができることに、憧れを抱いて、
新人は、仕事をスタートする。

その「初受注」のための最短ルートは、
会社にかかってくる電話に出ること。と、教えられました。

「ローコスト・オペレーション」が徹底されていた船井総研では、
「電話受付」専門の部署など、なかった。

部署ごとの電話番号もない。
フロアごとにさえ、分かれていない。
代表電話番号1つから、各部署の内線につなぐという方式で、大阪本社に150名が勤務していた。

「人件費も、電話回線代も、もったいない。誰かが電話に出れば、それで良い。」
このコスト意識の高さ(ケチ)が、
中小企業の魂を知るコンサルタントを生みだす土壌でもあった。

・・・ただし、今、考えれば・・・である。
当時は、おバカ大学生、世間知らずの低能クソガキだったから、
「電話受付の専門スタッフくらい、雇えよ!」「逆に非効率だ。こっちは忙しいんだ」って、思っていた。

コンサルティングや講演を依頼したい会社が、電話をかけてくるのを、
新人が、いち早くキャッチし、それを自分の部署の先輩につなげ、
自分も何かの役割をもらい、先輩に、くっついて行く。
これが「初受注」の推奨モデルであった。

ただ、、、
ほぼ、耐えることなく、鳴り続ける電話の99%は、
先輩のクライアント先=既存顧客からの入電である。

もちろん、新人の仕事は、電話に出ることだけではない。
毎日が終電、あるいは、泊り込みでの勤務。
膨大な仕事(主に調査とデータ入力)を、先輩からいただき、
納期に間に合わせるため、必死で作業をしている。
正直、電話に出ても、時間の無駄で、何の得にもならない。

そこで、私が感じていたことは、以下の通り。
事務社員のお姉さま方が、電話に出れば良いだろ!!
比較的、ゆったり目に、おしゃべりしながら仕事をしていて、
ランチは1時間たっぷり食べて、いつも定時に帰るんだから。

どうも、上記の大義名分を作り、
電話に出るという「作業」を新人にやらせている感が、ぷんぷん漂う。
新人を「操作」しているな。

そのことに、入社1週間くらいで、気づいた。

率先して電話に出る新人は、
社内のお姉さま方から「良い子、優秀な子」とされ、
自分が電話に出れるタイミングと場所だけしか、
電話をとらない私は「言うことを聞かないダメな子」とされる。

俺はコンサルタントになりたいんや。
おぼえめでたき社員になりたいわけちゃうわ!
なーーーんて、思ってた。笑

そんな私が、入社2か月目、
新人の中で、最速で、受注できた経緯を、書き留めておく。
(続く)

出張中、東京駅から新幹線のホームより。
現在の船井総研が入居している立派なビルが見える。
25年前の大阪事務所は、
大阪の繁華街のはずれ「兎我野町」という怪しめエリアの雑居ビルの2フロア。
夜、お姉さま方から、遊んでいかない?の声を、たくさんかけられながら、歩く街でした。





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