2023年1月1日 8:54
20代後半のころの話。
資材商さんが集まる総会に、ゲスト講師としてお招きいただいたときのこと。
ある年配の資材商社長が、最近の業界の小売店の経営者に、
こんな「嘆き」を漏らしていた。
「最近の若いモンは“意気に感じる”ということがなくなった」と。
「ワシらが若いときは、誰かの世話になったから、
恩返ししたいから、信用に応えたいから、という気持ちで、損得二の次で、仕事していた」
「資材商が、小売店に対して、支払いを待ってあげたら、その気持ちに応えようと、必死で頑張る小売店ばかりだった」
「ところが、今は、“前回、支払いを待ってくれたから、次も待ってくれるんでしょ。それが当然”という小売店経営者が増えた」
「それどころか、こっちに支払いを残したまま、他の問屋に切り替えるという輩も増えた」
・・・・
以降、そんな「取引切り替え」を受ける列席の同業資材商への
チクチク攻撃(資材商側の商いの道徳にも問題がある・・・的な内容)に発展してゆく・笑
(さすが、老獪な経営者。同業者の集まる総会の場で、それが言いたかったのか!)
が、大事なのは前半「意気に感じる」である。
人生意気に感ず
相手の心意気=積極的に何かをしようとする気持ちに応えるべく、
自分が行動すること。
私は、いつも(勝手に)
意気に感じて、仕事している。
会社の内情を全部、包み隠さず、話してくれたことに対して。
人生の悩みを打ち明けてくれたことに対して。
コンサル料金を払うことを、決断してくれたことに対して。
コンサルの提案をそのまま受け入れ、実行してくれたことに対して。
若いころは、
自分を採用・メンバーに入れてくれたことに対して。
自分を信じて、仕事というステージをもらえることに対して。
まだ会社に利益をもたらす稼ぎができていないのに、給料をもらえていることに対して。
基本、その思いだけでやってきている。と言っても、過言ではないし、
私にそうゆう部分があることを、感じてもらえる経営者さんが、
クライアントになってくれているのだと思います
海へ、朝日を見に行くと、なんと、先客がいました。
たぶん、地元の爺さん。
夜明け前から体操をしていました。
爺さんに「おはようございます!」と、
不意に声をかけられて、恥ずかしい気持ちになる。
なぜ、先に挨拶できなかったんだろうか?
挨拶することを考えていなかった自分に「ダメだな・・」という嫌悪感。
それにしても、
神々しい姿よ・・・・

朝日が昇る前に、去っていった。
また「人生意気に感じる」仕事をいただいたこともあり、
この爺さんと会って、あの資材商の老経営者の言葉を思い出しました。
本年も、よろしくお願いいたします。
2022年12月18日 21:11
ここでシンプルな疑問が湧く。
なぜ、私が「トップ認定」するモンブランの店は、
潰れてゆくのか?
「美味しい」という
自分の感性が間違っているのか?
世間は、マズイ・・・と思っているのか??
トップ認定する「理想のモンブラン」には、条件がある。
・上部に、糸みたいな栗クリーム。
・内部に、生クリーム。
・土台は、メレンゲ。
この3要素だけで、仕上げられており、
3つの味のバランス、食感が一体となっているものである。
一般的なモンブランは、ここにスポンジを入れる。
が、そうなると、普通のモンブランから抜け出せない。
私は、ケーキにおける「スポンジ部分」に対する信頼度が、異常に低い。
未だ、美味しい「スポンジ」、絶妙の「スポンジ」に出会ったことがない。
逆に、もし「スポンジを食べるケーキ」などというアバンギャルドで挑戦的な商品があれば、
間違いなく、飛びついて買ってみる!笑
特に、モンブランにおけるスポンジは、
モンブランを、がっかりさせる原因になりがちなのである。
ところで、
市場から撤退した「トップ・モンブラン」2社には、
上記3要素のみで作られていること以外にも、共通点があった。
1)秋・冬しか、やらない。
2)お客様が取りに来る時間にあわせて、作る。=予約必須
3)だから、店舗に行っても、ない。=存在を知らない人は、知らないまま。
本当に美味しいものを作ろうとすると、きっと、こうなる。
もうひとつ、素人ながら想像するに、
栗クリームと、生クリームだけ。つまりスポンジの力を借りずに、
ケーキを構造体として、維持することが難しいのだと思います。
時間が経つと、重みでペタンとなってしまう。
だから、作り置きできない。
市場に広がらない。
・・・・・・
ああ、俺にコンサル依頼すれば、
このモンブランで、勝つ方法、儲かる方法、
アドバイス&実践フォローしてあげたのになあー。
・・・・・・
コンサル料金は、「モンブラン回数券」でいいよー。
どんな業界にも、
お客様が望んでいる、絶対に喜ばれる。
でも、
手を出すと、倒産する。という「魔性の商品」があります。
気をつけて!
ご支援先とカフェでの打ち合わせ中、
ショーケースに、
「メレンゲ・モンブラン」と「モンブラン・ショート」を発見!
これは、両方食べたいぞー!となり、シェアすることに。

前後で分けず、
左右で分ける。
見た目よりも、本質重視・真実を知りたい専門家は、
どうしても、この分け方となる。

3枚おろしやん・・・・。
2022年11月12日 21:37
ツール:道具
木材に、釘を打ち込むとき、金槌を「ツール」として使う。
釘を抜くときには、バールを「ツール」として使う。
素手で、釘を打ち込んだり、抜いたりできる人は、稀有である。
道具ナシ=手だけで仕事する人と、
道具「ツール」を使って仕事する人では、道具を使う人のほうが、楽に仕事できる。
道具ナシで仕事する場合は、
力の強い人、粘り強い人、技術に優れた人が、勝る。
つまり
「ツール」は、弱者のためのものである。
明治維新、
圧倒的兵力の幕府軍は、旧式のゲベール銃で戦う。安価で大量に出回っていた。
薩長軍は、最新のミニエー銃(有効射程距離ゲベールの3倍)を装備した。
そのため、少ない人数でも、勝つことができた。
西南戦争、
明治新政府軍の徴兵された庶民の軍隊が、
当時最強の心技体を持つ薩摩兵と戦うことができた理由のひとつは、
新政府軍に、スナイドル銃(装填から発射まで5秒)が装備されていたからである。
1人1人の強さでは、薩摩兵に、まず、かなわない。
薩摩は、刀とエンフィールド銃(装填から発射まで30秒)で戦った。
世界史上では、
ヨーロッパのクリミア戦争の
旧来型マスケット銃(射程距離180m)と、
新式ライフル銃(射程距離900m)の違い。
現在も、
ウクライナがロシアに侵攻されて以降、何とか戦うことができているのは、
アメリカから提供される様々な最新軍事支援「ツール」のおかげである。
ロシアと同じ武器で戦っていたら、まず勝ち目はない。
繰り返す。
「ツール」とは、弱者のためのものである。
良い道具を持たなければ、強者には、勝てない。
クリーニング会社のチラシ・ダイレクトメール・ポスター・店舗・看板は、
売上アップの「ツール」である。
だから、私は、精度の高い「ツール」を提供する!と、作っている。
「うちは、ギリギリでやっているから、販促ツールはいらない」
「お金がないから、リニューアルは、できない」
「ツールは、支給品・既製品・みんなが使っている一般的なものでいい」
こうゆう、弱小の会社もある。
いや、違う。
弱者こそ、
強力で良い「ツール」を手に入れて、戦うべきなんだ。
素手で戦って、勝てる(=売上・利益を上げる)はずがない。
歴史が証明している。
・他社よりも劣る「ツール」
・誰でも手に入れることのできる「ツール」
・アホが作った「ツール」
・「ツール」そのものが売れたら良い、と作られた「ツール」
ツールがあっても、
上記のようなツールで、勝ち続けることは、不可能である。
こうゆう当然の「原理原則」を理解しようとしなかったことが、
今「ツール」を作る予算さえとれないほどに、
利益が出なくなってしまった一番の理由、根本的原因である。
考えを改めるきっかけとして欲しい。
2022年6月12日 21:49
ご支援先とのランチタイムより。
何度か、お伺いさせていただく老舗料亭。

店主さんも、スタッフさんも、
お膳を下げるとき「お口に合いましたか?」と、毎回、聞いてくれる。
毎回、同じフレーズで、
どのお客様にも聞いている。
お客様が、悪い事を言うはずがない。
お客様の満足度を上げると同時に、
お客様の脳内に「良い店だった」「美味しかった」というイメージを刷り込む。
口コミ発生の素を作り出しているのである。
食後のコーヒーを持ってくるとき、
デザートの1枚ものパウチ・パンフレットも、持って回っている。
「ご一緒に、デザートはいかがですか?」
抜かりがない。。笑
老舗であることにあぐらをかかず、
いや、永く支持されるお店であり続けることの一因を感じる。
「先日のクリーニングの仕上がりはいかがでしたか?」
今すぐできる、満足度向上&企業永続化方法である。
まずは、2ヶ月限定で実施してみては?
・・・・
前回まで、複数回に渡り、自分の過去ばかり書いたお詫びに・・・
誰でもできる、ちょっとしたノウハウ披露の回とさせていただきます。
2022年4月3日 22:52
最近、巷に増えている、冷凍餃子の24時間・無人販売店。
約2年前に、関東エリアで初めて遭遇しました。
その「増殖力=店舗開発力」たるや、感心するばかり、、
ご支援先の出店候補エリアを、先制して押さえられ、何度も苦い経験をしました。
「悔しい・・・」この商売、廃れて、空き店舗にならないか??
(タピオカ屋、高級食パン屋と、同じ運命にならないかな・・・)
他人の不幸を待つ、性悪な根性丸出しで、餃子無人販売店舗を見ている。
そのときは、必ず入居してやる!!
いつか、そのときのために、各種情報を得ながら、ねちねちと観察を続けている。
今や、全国に多種多様な「餃子」ブランドが乱立するようになりました。
どのくらい儲かるのか?
FC募集に関心を持てば、数字も公表されている。
当然、募集が目的なので、良いことしか書かれていないが、
プロが見れば、実際、どんな数字になるのか?
裏付けをとれば、だいたいわかる。
気になるロス率(=万引き、泥棒)も、あるにはあるが、
FC加盟した経営者に言わせると、
「飲食店の人件費を考えれば、その程度のロスは、大した問題ではない」
「稼がないスタッフに、払っている給料。こっちのほうが、よほど泥棒的ですよ!」とのこと。
なるほど、そうゆう感覚か・・・納得である。
ダメ・スタッフと、ダメ・経営者にとっては、
これから、本当に、つらい時代が来るだろうなあ。。
そんな予感の漂う「アナログ・無人販売」の隆盛です。

ちなみに、カラオケ店は、コロナ禍で、ほぼ無人スタイルを作り上げた。
莫大な利益が出る可能性のあるチャレンジだ。
コロナ前は、一生懸命、『飲食の充実で、付加価値売上を!』とか
『ご年配層・主婦層をターゲットに平日昼間の利用の促進を』なんて、やってたけど、完全に方向転換。
受付は無人。飲食メニューは絞り込み。
食事はフロアの置き場に置いておくから、お客様が勝手に取りに行く。
お客様からすれば、これで十分である。
絶好調で歌っているとき、
コン・コン・コンって、業務的なスタッフが入ってこないのは、何より良い!
現在のスタイルは、アルバイト2名(もしかしたら1名?)で、運営できる。
本社一括管理とかしてるんだろうなあー。
コロナによって「強い仕組み」を作り上げて、
客足が戻り、固定費削減の効果が出るのを、虎視眈々と、待っている。