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大きな存在になれば、お母さんに会えるかな?って/受苦は情熱の種火

ドライブインに、
ペットショップに勤務しながら、
起業を目指している、という若者が来ていました。

「自分、独りぼっちになった経験があるんですけど
まあ、両親が離婚したんです」
「小学校から母親と一度も会ってないです。
そんなとき、当時飼っていた猫ちゃんが『にゃーん』と来てくれると
そんなときでも笑顔が生まれるんですね」

支えになったのが、動物だったから。
ペットショップに勤務しながら、トレーナーを目指している。

「お母さんに、最終的に会うために、起業したいなって思っています。
『大きくなったらまた会おうね』って、(母親に)言われて、別れたんで」
「いつか会えるかな。って。届くかなって。
自分が大きい存在になれば、気づいてくれるかな、とかって」

・・・・
今どき、こんな子もいるんだな。
昔話にあるような現実の話。
お母さんに見つけてもらうために、自分が大きな存在になりたい、起業したい。と。

「情熱」の源泉は、「受苦」である。
苦しみ、悲しみを跳ねのける力が、情熱のもとを生み出す。

(やめとけ、そんな母親と会っても、ロクなことにならんぞ)
(会うだけなら、お金貯めて、探偵に依頼して、調査をかけろ)
なんて、思いつつも。。
これは、なまじ知恵のついたジジイの最もダメなところです。

ピュアなハートを応援したくなる若者でした。


一生の友達、えーーーそうなのーー

年間ランキング第一位は、
福島県二本松市のドライブインでの撮影。

地元の消防団活動の皆さん、
新人さんが入ってこなくて、困っていて、相談している。

ドライブインに併設されているお風呂に入りながらの名セリフ。

「これ(=消防団活動)が、きっかけでなければ、
知り合ってなかったけど、
おそらくここからは、一生の友達になってゆく」と言った一人に対して

「えーそうなのー」と、もう一人。
「そう言うなよ」

・・・・
ナイス・かけあい。
いい関係ですよね!

お金のからみのない、
身体のからみのある、そうゆう付き合いって、
いくつになっても、友情が生まれやすい。


普通の冒険を。高齢者になる前に

同じく、
新潟⇔北海道の長距離フェリーのなかで。
ジムで汗を流す男性は、一人旅。
不動産業を営んでいるという。

「たくさん時間があったのに、気がついたら高齢者になってた」
「でも、普通に生きてきて、普通のこんな人が
 ちょっと冒険してみられるのが、これくらい普通のこと」

「普通って、誰も注目してくれないけど、でもまあ尊いし
 自分がそう思えばいい」
「行ってみて、なに持って帰ってくるのか、わかりませんけどね」
「自分の心の中に、そんな感じでいっぺんやってみたいかな」

・・・・
そうか、心にしみるなあ。
でも、いつも、ちょっとした冒険はしているからなあ。

いや、ちゃんと時間をとって、
旅の冒険も、良いかもしれない。
高齢者になる前に。ね。

先輩の言葉は、心にしみる。


何も考えられないから 、最高なんじゃないですか

同じく「72時間」総集編より。
日本海の長距離フェリーの放送回。

デッキから、夕暮れの海を眺めている人
「水平線に沈む太陽、
これは、なかなか見られないですよ。
今日は、最高ですね。マジックアワーで」

インタビュアー
「これを見てるとき、どんなことを考えるんですか」

「何も考えられないから
 最高なんじゃないですか」

うーーーん、名言!!
台本なしで、この言葉・この表情。
一般人こそ名優です。

 
例年以上に、今年の2月は、
春からの仕掛けのプランニングと具体的支援のため、多忙を極めています。
不況下の物価高、スタグフレーション。
お客様の財布のひもが固くなるなか、どうやって、自社で買ってもらえるようにするか?

毎月のご支援先約20社、年に数回のご支援先を含めれば約40社。
それぞれのチラシ・DM・SNS・商品・売場・ホームページ・・・・
それに、新規出店プラン、リニューアル・・・・
急遽、人手不足だ!と求人広告、競合が仕掛けてきた!と対策販促・・・
少なくとも100企画分=1日あたり3~4企画以上を、この1~2月で、生み出しています。

というわけで、
2月のブログは、楽をさせていただき、
しばらくの間「72時間/備忘録」で、乗り切ります。


死んじゃうみたいじゃない。 死んじゃうんだけど。

年末年始は、どこにも出かけず、
撮りためておいたテレビを観て、買い置きしていた本を読んで、
そして、
仕事をしています。
コンサルティングで関わる各業界、
今年は、どのように売上アップをしてゆこうか。と整理しています。

さて、仕事の話は、秘密にしておいて・・・

年末年始のテレビ鑑賞。
私の定番は、マグロ漁師、箱根駅伝、高校・大学ラグビー、
映画、プロ野球戦力外通告、警察24時・・・(最近は、格闘技がなくなって、寂しい・・)
そして、
NHK「ドキュメント72時間」というの番組の視聴者投票ランキング年間ベスト10。
1箇所にカメラを設置して、
そこに来るお客様を取材する番組です。
普通の人の、普通の日常のリアルをたくさん映し出していて、とても好きなのです。

さて、そのひとつ。
大分・別府温泉の「貸間旅館」
かけ流しの温泉、居間、炊事場が使える格安の旅館が舞台の放送回。

癌治療のために、湯治に来られるご夫婦。

「何度か手術をして、
手術をできない状態には、今なっててですね」
(今は、抗がん剤治療を続けているそう)

奥様は、こう言う
「周りの家族のほうが、精神的に大変かなとは思うので、申し訳ないなという・・」
「怖いんですけど、まあね、そう流れていくもんだみたいな」

「一緒にいれる限り、一緒にいれたらいいなと思ってますね」と旦那さん

「そんなん言ったら、私、死ぬみたいじゃん」
「死ぬんですけど」
「みんないつかは死にますから」

放送のあと、奥様は、お亡くなりになったそうで、
年末、旦那様が、この番組に手紙を出してくれました。
「願いかなわず、妻は永遠の眠りにつきました」
「この番組には、自分らしく朗らかに人生を楽しんでいた、彼女の笑顔があふれています。私にとって光のような存在でした」
「今は、ともに同じ時間を生きてくれた妻に感謝の思いしかありません」

どんなに脚色された映像よりも、
「等身大で生活する人間」のなかに、心にせまる背景、表情、言葉がある。





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