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万博・ヨーロッパ編 ~ドイツは感性が近い国

「ドイツは、最も信頼に値する国であろう」
展示や中身を観ると、そう感じました。

未来のための環境、循環エネルギー等を中心とした、
ドイツ国内での取り組みの事例の数々が、紹介されています。
「うん、これからは、こんな風にしてゆかないとねー。
すごいね、そうゆうことまで実用化できてるの??」
そうゆう魅力を感じます。

「昭和・第二次ベビーブーム世代」の日本人から見ると、感覚が近い。

人気パビリオンの3条件(映像没入、連続展示、自分だけのオリジナル)については、
この卵のようなキャラクターを持ち、自分が聞きたいコーナーに近づけると、
説明をしてくれる。主要言語に対応しています。→自分だけのオリジナル。
・・・
結構な重みがあり、最後、返却するとき、
返却ボックスへ坂道を転がしてお別れするのですが・・・
これが何とも、名残り惜しいのです。

「先進国とか常任理事国とか呼ばれるメンバーのなかで、
共に進むべきは、ドイツだろうな」と思わせます。

失敗ではあったけど、世界大戦において、
ドイツ(ヒトラー)と同盟を結んだ先輩・日本人のメンタリティは、
かなり理解ができる。と思いました。

もっとも、真面目さとか、進みたい方向が、似ているなあ。
そんなことを感じました。

そこに留意しながら。ですね。


万博・ヨーロッパ編 イギリス・・・日本万博への姿勢

イギリス館は「アストラゼネカ館」である。

ヨーロッパ各国。いや、世界の参加国のなかで、
最も「不真面目」「手抜き」「力を出してない」パビリオンが、
イギリス館(大英帝国館)である。

パビリオンも運営も、
メインスポンサーである「アストラゼネカ製薬」に丸投げしています。

横長のスクリーンでイギリスの歴史(特に産業革命)を紹介し、
あとは、すべて自社のPR。
迎えるスタッフのほとんどは、アストラゼネカの日本法人スタッフであろう、日本人。
英国人らしきスタッフは、どこにも見当たりませんでした。

レストランのアフターヌーンティーも、ショボい。。

メインスポンサーに「丸投げ」という点、
これは、フランスが「LVMHグループ」にまかせていることと似ています。
ヨーロッパからの日本への流儀は、こうなのでしょうか?

イギリス館で、一番良かったのは、
待っている間の「ブリテッシュ・ガーデン」だけ。

イギリス国は、万博(日本)に興味も、関心も、ない。
国家として、カネも労力もかけるつもりが、ない。

そうゆうということが、よーーく、理解できるパビリオンでした。

馬鹿にされてるのか。
イギリス国家にそこまでの余裕がないのか・・。

以上、
あくまで、ひねくれオヤジの所感です。


ルクセンブルクは義務教育で3か国語必須。努力しなきゃ1位にはなれない。

続いて、
世界ナンバーワンの1人当たりGDPを誇る国
「ルクセンブルク」

ルクセンブルクで感じた「他国パビリオンと異なる点」=GDPの秘訣?

入館のため、行列に並ぶ場所に、
国自体の歴史や名所を紹介するコーナーや、パビリオン自体の総合マップなどがあります。
暑さや雨をしのぐ日陰がちゃんとあります。
(他国は、ロープが張っていて、並ぶだけ)
→現場で起こることへの想定・先見性・準備・効率性が卓越している。

360度+天井+足元。。。
=足元までも映像にする。という「超」没入型の演出をしてくること。

そして、
何と言っても、ルクセンブルクに育った人は
ルクセンブルク語、ドイツ語、フランス語。この3か国語を、国民全員が話せる。

小学校入学までは、ルクセンブルク語で育ち。
小学校の低学年で、フランス語での授業。
高学年からドイツ語をスタートで半々となり、
高校はドイツ語授業となる。
さらに、教科としての英語もあり、英語も8割くらいの人が話せるという。
実質4か国語で、話せる状態。それがルクセンブルク。
↑コンパニオンさんから聞き出しました

やっぱり、努力しなきゃ。勉強しなきゃ、
しかも、半強制的にやらなきゃ。
GDP1位にはなれない。
そのことが、一番、勉強になりました。
当たり前だよな、、全員がそれ相応の努力をしなきゃ。

日本に置き替えれば・・・
日本語は、小学校入学まで。
小学生以上から高校までは、中国語と英語によって授業を行う。
あと1か国語は、教科として、何かを選ぶ。
こんな風にすれば・・・
そりゃ、GDPは上がりそうです。
もちろん大反対も起こるだろうけど。「ゆとり」の真逆ですからね。
でも、当然と思ってやれば、それが当然になります。

そして、一人当たりGDPの高い2か国の共通点は、
パビリオンの「人気のポイント」を超えてくる点です。

シンガポールは、2つの組み合わせ(大画面+オリジナル)
ルクセンブルクは、1つの超巨大化(大画面が、足元まで)

本質的に「人気になること、ウケること」は、絶対に、外していない。


あなたの夢は何ですか?

シンガポール館には
「あなたの夢を言葉や絵で表現してみましょう」書いてください。
というコーナーがあります。

私は、迷うことなく、こう書きました。

「最強のコンサルタント」
追っても、追っても、届くことのない。でも、必ず実現したいこと。

そして、2階に上がると、
天井に広がる巨大スクリーンのなかに、
先ほど書いた「夢」が、ふわーっと出てくるのです。
何度か、色んなところに、みんなのものと一緒に出てきます。

・360度、巨大スクリーン
・自分だけのオリジナル 
シンガポール館は、人気パビリオンの条件2つを融合しています。

・・・・
「平和」「笑顔」「健康」「家族」「幸せ」「楽しく」「仲良し」
そうゆうワードが、大多数を占めています。
一般的には、そうゆうことなんですよね。

自分が普通ではない認識の持ち主であることは、理解できました。
ちょっと毛色が異なっています。

一緒に来た友人から「お前、ルフィか!」
(海賊王にオレはなる!)みたいだ。と言われました。
確かに、子供のようです。
夢を追い続けています。
自分の生涯を通して実現させたい価値・使命を自覚し、志に生きています。

みんなの夢を一覧的に見させてもらう。って、面白いです。

ずーっと見ていても、飽きません。


不要なもの。必要なもの。メリハリをつける。生産性NO1の理由/万博雑感

万博は、万国博覧会。
それぞれの国が、日本や世界に対して、
何を広報したいのか?売り込みたいのか?
それを見せる場です。
だから、私は各国パビリオンを回るとき
「その国の未来への意図と、ベースにある国民性を感じたい」と、回っています。

以前、その視点で、
アメリカ、中国、フランスをご紹介しました。

世界パビリオンは、
もうひとつ「テーマ」を決めて、回っています。
「1人当たりGDP(生産性)の高さ」を基準に訪問しています。

GDPをテーマに、各国を体験すれば、
その理由を感じるかもしれない。という(これまた、偏った)問題意識による見学です。

GDP/人・アジアナンバーワンの座・シンガポール。
一人当たりGDP日本の3倍近くの理由を感じとれるか?

アジア諸国におけるGDPの推移は、この表のとおり。
日本は、1990年後半から停滞を続け、それから10年後、
2000年代後半に、シンガポールに抜かれ、どんどん引き離されています。
今後、アジア各国に、抜かれてゆく予測も出ています。

<シンガポール館の特徴>
1)英語での説明文が中心(他の国は、日本語を中心としている)
→主たる客層は「英語が読める人」との、割り切り。

2)部屋の仕切りがカーテンである。(他の国は、自動ドアである)
→無駄なことに経費をかけない。

3)自分オリジナル+大スクリーンである(※詳細、次回ブログにて)
→人気パビリオンの条件3つのうち、2つを満たす演出・展示

何と言っても・・・
4)回転が速い。待ち時間が少なく、スムーズに回ってゆく。
(他の国は、時間と人数を区切り映像を見せるので、回転が悪い)
→シンガポールは、自由に入って、自由に出てゆく。
結果、たくさんの人に見てもらえる。

ついでに、
5)お土産品の賑わい。坪当たり販売額トップクラスではないか?
 →ちょうど良い価格帯、持ち運びに困らないサイズのものをそろえている。
  ちゃっかり、儲ける。ただじゃ帰らない。

繁盛ポイントを抑えつつ、
無駄な時間、経費、客層、スペースは、切り捨てる。
結果、ナンバーワンクラスにの入場者数(回転数)を稼げるかたちを作っています。

・・・・
シンガポールに会社を持つ経営者の友人曰く
(事実かどうか不明。ちょっと“ふかす”傾向があるヤツだからなー・笑)
「シンガポールのエスカレーターは、日本の1.5倍くらい、スピードが速い」
だから、子供や老人、ベビーカーはとても苦労する。
それが良いのかどうかはわからないけど・・・それについてこれない人は、放っておく。
別の方法を考えてもらう。シンガポールではそう感じることが多い。と。

何かを得るためには、何かを切り捨てる。
そして、客数を効率良く得るためには、どうするか?

日本国が「GDPを上げる」ということを、もし本気で考えるなら、
そうゆうことに、乗り出さなきゃならない。

会社は、当然「一人当たり生産性」を上げ続けなきゃ、生き残れない。





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