クリーニング店の後継者・考(第二弾=危険な修業先)
「中西さん、後継者向けブログ、いいね~!」
「すぐに、バカ息子に読ませましたよ!」とか
「中途社員にも通じるから、研修用に見せました」というお声をいただきました!
褒められると、調子に乗る性格なので、
第二弾を。。。(笑)
業界内で、あまりにもレベルの違う
有名かつ優秀なクリーニング会社に、
後継者を修業に行かせるのは危険。。。というお話。
父親である社長が、
意図しない方向に向かってしまうことが多いのです。
以下、そのパターンです。
息子は、その優良なクリーニング店で、真面目に働き、勉強する。
そして、幾年かの修業期間を終えて、実家に戻ってくる。
すると、実家のレベルが、非常に低く見えてしまう・・・・。
「なんだ!?この使い勝手の悪い工場レイアウトは???誰が考えたんだ??」
「なんだ!?この傲慢なスタッフたちは???どう教育してるんだ??」
「なんだ!?この仕入れ価格の高さは??騙されてるんじゃないか??」
息子は、すぐにでも、改善したい。
でも、会社には「歴史」があり、一気に変えることはできない。
これは「そうすれば、そうなる」という、ごく自然のぶつかりあい。
その結果、息子は
父親に反発し、従業員とも溝は深まり・・・。
やがて、腐ってゆくか、実家を飛び出してしまう。
そのクリーニング工場は、当時としては最新の工場で、
思いのほか入荷点数が集まったので、継ぎ足しのレイアウトとなってしまった。
でも、そのおかげで今の会社はあるし、息子は大学に行けた。
そのスタッフは、まだ人が集まりにくかった時代からのスタッフ。
スタッフが大量に辞めたときにも、彼らだけは残って支えてくれた。
その仕入れ先は、一時期、経営が厳しかった時代にも、納入してくれた。
義理・人情に厚い社長は、価格だけで取引業者を決めたりしない人だ。。。
しかし、ここまで理解のできる息子は、少ない。
だから、息子が優秀な会社に修業に出ると、こんなことになることが多いのです。
親父も息子も、互いにこんな法則を知って、
こうならないよう心構えをして、
そんな前提で、修業に行かれると良いと思います。