日本人とは何か?①「外から取り入れ、アレンジする」
そもそも「日本人とは、何者なのか?」ということを、
司馬遼太郎さんの史観から、引用したい。
島国に生まれた日本人は、
「素晴らしいもの」は、他からやってくると信じていた。
古くは大陸から。明治維新以降は西洋から。
外への「好奇心」でもって、それを取り入れてきた。
神道も、仏教も、キリスト教も、受け入れる。それぞれの価値を認める。
「一神教的価値」を持たない民族である。
それは、元々、日本に「八百万(やおよろず)の神」という価値観があったからである。
自然物そのものを信仰し、山にも、岩にも、川にも、草木にも、神が宿るから、全ての神様を立てなければならない。
それによる「無思想」という思想で、
何でも柔軟に取り入れてきた。
外国からの文化を、取り入れるだけでなく、日本独自の形へと工夫を重ねる。
室町時代に代表される「枯山水」は、
外来の庭園文化の池や水を、砂で表現したもの。
住居は、書院造、床の間、障子、襖、畳。茶道も華道も、独自の文化となった。
つまりは、
「良いものを、柔軟に、外から興味と敬意を持って取り入れること」
「さらに良く使えるように、自分なりに工夫してアジャストさせること」
これが、日本人の特質である。
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