不運に対する強靭な精神。東郷平八郎の態度
パッと手に取った第三巻の中で「折れ線」をいれた部分の中からランダムに、
主な登場人物たちの描写を紹介するシリーズ・第四弾。
(脱線しましたが、まだ続いていました)
今回は、東郷平八郎(連合艦隊の責任者、秋山真之の上司)について。
東郷艦隊は、
ロシアとの決戦を前にして、海軍の全艦隊の3分の1。
8隻を1週間で失う事故にあった。
敵による攻撃でなく、衝突や触雷によって、壊滅的な打撃をうける。
東郷平八郎の驚嘆すべきところは、
不運に対して強靭な精神をもっているということであった。
戦艦・三笠の艦上で、
戦闘不能となった艦長たちから、その報告を受ける東郷。
このときも、東郷は平然としていた「みな、ご苦労であった」
それだけをいって、卓上の菓子皿を艦長たちのほうに押しやり、食べることをすすめた。
このときの態度は、英国の観戦武官たちも驚嘆したという。
(おれが、このひとなら、このようにゆくだろうか)
「頭脳」を担当する秋山真之はつくづく思った。
東郷は頭脳でなく、「心」でこの艦隊を統率していた。
・・・・
たとえば、今の自社の店舗のうち、3分の1が、
店長やスタッフの責任で、閉店に追い込まれたら・・・・
その後、会議に集まった彼ら彼女らに、そうゆう対応ができますか?
そうゆうことである。
単なる史実として勉強するのではなく、
いつも「自分に置き替えたら・・」とイメージする訓練をしておくこと。
渋谷の街中にある東郷神社。
本物のマニアからすると、物足りない。
横須賀の三笠のほうが、いいなあー。